②から続きます。
3年(2015年度)
3年になりました。いよいよ最終学年として気持ちも引き締まり、期待と不安でいっぱいです。
どんな部にしていこうか、どんな部運営をしていけばよいか。
部員のためになにができるか。
手探りながらも愚直に進すんでいこといこうという気持ちだったと思います。
フリワン 鍋割山 日帰り
2015年度初山行は、日帰りで丹沢の鍋割山に行きました。鍋割山の小屋には名物の鍋焼きうどんがあって、それを求めての山行です。
初めは曇天のなかそこそこの登りを登らされて、以外にキツいじゃないかとか思っていたら、雲を切り抜けて雲海の上に飛び出るという経験をしました。
一面に広がる雲海と青い空。これまで雲海は何度か見たことあったのですが、ああいう見方をしたのは初めてでした。感動的です。
登頂後の鍋焼きうどんも最高でした。
新歓プレ 南大菩薩 1泊2日
去年同様新歓合宿前にプレ合宿がありました。毎年大菩薩はつまらんということで、南側の滝子山の方から登ろうという計画になりました。
計画自体もけっこう厳しいものだったのですが、病み上がりの軟弱CLのYが途中でバテて予定していたテン場に届かず、途中でビバークするというグダグダ山行になってしまいました。でも滝子の方から歩くルートも面白味はあってあるいていて退屈ではなかったように思います。
新歓 小金沢山 1泊2日
3年目の新歓は、自分たちの新歓の時に初々しいエピソードを共有した同期Kとともにリーダーを組むという、なんとも感慨深い山行になりました。
新入生がとても多く、うちのパーティー全体で10人という大型パーティーで大変だったのですが、なんとか新入生を喜ばそうとあれやこれやと試行錯誤をしたのを思い出します。
そして、あぁラストの1年が始まったんだなと、しみじみ思ったのを覚えています。
教化合宿 甲武信ヶ岳 1泊2日
1年生に仕事を覚えてもらう教化合宿では奥秩父の甲武信ヶ岳に登りました。
天気はさほど良くはありませんでしたが、樹林帯が美しかったのを覚えています。まぁでも、なかなか地味な山域ですね(笑) メジャーで人は多いんですが。
新入生はワンゲルに入るだけあって、それぞれキャラが濃く、これは面白い(ある意味大変な)年になるぞと思いました。
1プレ合宿 南八ヶ岳 1泊2日
毎年恒例の八ヶ岳です。去年同様南側から、少しルートを変えて登りました。
毎年来ても八ヶ岳の魅力は薄れませんね。赤岳からの景色は今でも頭にこびりついてます。
泊まった当日は夜かなりの雨で、雷もたくさん鳴っていて、テントの中でリーダーのSと不安げに色々話したのが思い出深いです。
2プレ合宿 北岳 1泊2日
一昨年に続いて白根三山の北岳です。今回は行程を変えて三山縦走ではなく、西に逸れ下りるという計画にしました。
しかし天候もあまりよくなかったので、北岳に登ったのちにそのまま引き返すというものに結局なりました。
最上級生ともなると色々と判断を迫られる場面が増えました。そのためリーダー同士がそれぞれきちんと考えてコミュニケーションを取っていくということが必然的に必要になり、自分も含めて同期の連中は大きく成長していたように思います。
2プレ合宿 奥日光 1泊2日
昨年計画がとん挫した奥日光(女峰山-男体山)をここで改めて計画し、登ってきました。
日光東照宮の裏から登り、長い長い稜線を渡って男体山を越えて中禅寺湖に下りてくるというルートです。
始めていく山域だったのでどんなかんじかなと思っていたら、女峰山以降アップダウンが激しくてほとんど平坦なところがないといったようなキレッキレな山でした。
行動時間も長く、なかなか厳しい、でも錬成合宿前にはちょうどいい(笑)、といった山でした。
でも天気はめちゃくちゃ良くて、奥日光の素晴らしい山並みを見渡すことができました。
1年生にスパルタだときっと思われただろうな(笑)
錬成合宿 谷川―平標山 3泊4日
3年目の錬成合宿です。気合い十分、でも不安も大きいという状況でした。
今回も昨年に増して頭のおかしい行程で、水上温泉から中ゴー尾根を登って谷川岳を通過し土合駅に下山、その後白毛門に登って馬蹄形を渡って谷川→平標山という計画でした。
色々計画と違う部分があって、また全体的に進みも遅くなったりして計画をその場で変更して、計画通りは進まなかったのですが、最後の錬成にふさわしい、しんどさと葛藤と充実を感じることができるようになりました。
感極まってか、3日目のテントで酔いが回ってリーダーを組んでいたN(男)に愛の告白をしたのを覚えています。
谷川-平標山はなんだかんだ山としても大好きな山です。
↑平標山頂にて3パーティー集中
本合宿 大雪山 5泊6日
3年間の集大成となる本合宿は飛んで北海道の山に登りました。
旭岳から登って、ずーーっと南下してクチャンベツ沼の原へ、一日石狩岳をピストンして下山という計画でした。
同期がいない山行は初めてで、3年1人、2年2人、1年5人というかなり偏ったパーティーになりました。そのため不安がかなり大きくて、色々不手際も起きてしまったし、気を引き締めてもらうために1年生に厳しいことを言ったりしたけど、2年の2人に適度に頼りながらなんとか行程を進めることができました。
石狩ピストンは天候不良のためかないませんでしたが、みんなが無事下山できればそれで上出来という想いで判断を下しました。
あれほど色々考えて悩んで向き合った山行もないように思います。そういう意味では3年間の集大成と言えるのかもしれません。
フリワン 妙高山 2泊3日
9月末には昨年からぼくがずっと行きたかった新潟の妙高山に行きました。妙高-火打-雨飾の縦走という計画を立てていたのですが、天候に恵まれず、まぁそんなストイックにならなくてもいいかという判断で、妙高と火打のあたりを3日かけてぶらぶらする計画に変更。秋の妙高-火打を十二分に楽しみました。
下山後は時間があったので帰りに松本城にも寄って観光したりしました。
少人数でとても楽しかったです。妙高もまた行きたい山の一つですね。
フリワン 両神山 1泊2日
かなり上のOBさんからお誘いを受けて登りに行きました。奥秩父の両神山の無人避難小屋清滝小屋でOBさんと合流し、3時ぐらいから飲み始め、夜遅くまで色々お話を聞かせていただきました。
こうしてOBさんから山のこととか昔のワンゲルのこととかをきくことで、ワンゲルへの思い入れが強まっていったということもあって、非常にありがたい機会でした。
また両神山自体も鎖場の激しい山で、恐々しながらも楽しい山行となりました。
つい先日、3月終盤に、同期とキャンプに行きました。
鍋を作り、キャンプファイヤーを囲んで酒を飲みかわし、バカ話で笑い合い。
ワンゲル最後のイベントとして最高のキャンプになったと思います。
企画は再三話題に上がっている同期Kです。感謝。
以上が、ぼくが歩んできたワンゲル3年間です。
山中泊は計46泊のようです。前日泊とかキャンプ場とかで泊まったのもあるんで、テント泊にすると60泊くらいになるかもしれません。
写真を見返しながら振り返ってきましたが、あぁこんなのあったなぁとなんともしみじみしてしまいます。
ワンゲルなしにぼくの大学生活は語れません。そしてワンゲルの同期、先輩後輩なしでは今の自分はあり得ないとも思っています。
ワンゲルは確実にぼくの人生を作ってくれたし、ぼくの頭と心にたくさんの想いと思い出と経験を刻み込んでくれました。
もちろんあの時ああすればよかったのにという後悔や取り返しのつかないこと、傷つけてしまったこともあります。またもっと沢とか雪山に行ければよかったなという後悔も少なからずあります。
それでも先日追いコンをやって、みんなの笑顔を見て、これまでを振り返ってみて、自分のやってきたことは間違ってはいなかっただろうなという気もしています。
心から信頼でき、すべてを許せ、認められる人と、人生でどれだけ出会えるのでしょう。
少なくともぼくはそういう人と、ワンゲルで出会えたという確信を持っているし、それを誇りに思いたい。
自分も含めて別に特別褒められたような連中ではないけど、変な奴らばっかり揃っても、信頼し合って本気になれば何かしらやり遂げられることはできるんだということをこの1年で実感しました。
まだまだあふれ出る言葉はたくさんあるけど、本当にワンゲルに入って良かったと思うし、この代で部長という大層な役割を務められたことに本当に心から感謝したい。
何よりも、山で大きな事故や遭難が起こらずに終えられたというのは、部長冥利に尽きます。
そんな気持ちで3年間のワンゲル史に蓋をしたいと思います。
ありがとう。
おいしんご