おいしんごがそれっぽく語ってみた

四国の真ん中、高知県本山町の地域おこし協力隊(林業振興活動員)として活動しています。森林のこと、環境のこと、社会のことなど、日々学んだことや考えたこと、感じたことをそれっぽく語っていきます。

やっぱり自然学校は面白そうー先駆者2人の講演を聴いてー

 

今日はこちらに参加して、講演を受けてきました。

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農工大の降旗先生より、現在の環境教育論について。

国際自然大学校(NOTS)校長の藁谷先生より、自然学校の経営論について。

お二方とも非常に興味深い講義をしてくださり、あっという間の講演でした。

 

 

 

降旗信一先生「自然体験活動を職業にしたいあなたに」

 

降旗先生からの話としては、現代の環境問題が非常に射程の広い問題になり、とらえどころがなくなっているとの指摘。

南北問題が環境問題と接合していることや、経済と環境問題とのバランスといったことがあり、環境問題は環境問題としてだけでは解決できず、そういったことを統合する概念として、持続可能な社会づくり、またそのための担い手づくりが必要になっていきている。そのために提唱されたのがESDでした。

でも、射程の広さゆえに、具体性が薄れてしまい、概念止まりになってしまっているとのことで、これからはもっと具体的な場を意識するような環境教育が必要なのではないかとの指摘でした。環境教育のこれまでの歴史を振り返って、2010年代を「これまでの環境教育の反省と振り返りの時代」と位置付けるべきだと述べられていました。

問題が起きている個別の具体的な場所に対するアプローチ、具体的な体験の重要性が示されました。

 

何事も、自分の手から離れたものは、何かとてつもなく大きな、自分にはどうすることができないことのように感じてしまいます。

そういった広い、観念的な問題を知ることもとても重要なのですが、やはり解決していけるのは、自分の手の届く範囲からしかないのだなと改めて実感しました。

 

私の場合、高知の森の荒廃に関してでしょうか。それも実際に行った場所が少ないので、リアルなものとしては考えられません。もっと足を運んで、自分の目で確かめて、一歩一歩踏み出していきたいなと思いました。

 

降旗先生からは、大学教員らしい理論的な内容だったように思います。

 

 

 藁谷久雄先生「プロを志すあなたへ・自然学校経営論」

 

藁谷先生からは、NOTSの設立から日本で一番の自然学校と言われるまでになるまでの経緯とその変遷の話、そしてその事業拡大を実際の数字を出していただいて、どういった経営をしているかを示してくれました。

 

NOTSをはじめ、多くの自然学校、もしくは自然体験団体はNPOなどの非営利団体です。

しかし、NPOだからといって、稼いでいけないわけではない。

NPOもきちんと売上(利益)は出して、事業の拡大や職員への給与確保をしていくべきだと述べられていました。

 

きちんと稼ぐというのは、持続的な事業を行っていくことにも必要だし、多くの人材を抱えることもできる。それはイコール多くの人たちを参加させることができるということ。

自立した、持続的な経営をしていくためにも、経営や金銭管理にはシビアになっていくべきだと言っていました。

 

拡大というと利益追求ではないかと思いがちですが、NPOの声を大きくして影響力を強めていくためには、どんどん事業を拡大して、場もたくさん作って、人員も増やしていくことが必要だとおっしゃっていました。

NPOの大きな強みはその「理念」です。NOTSで言えば、「自然や人との関わりの中で人生を前向きに生きている人、『アウトフィッター』を育てること」でした。

 

この「理念」をもとに社会を変えてやろうと考えるのがNPOの役割だと、極端ですがそう考えられます。

そのためには、事業を拡大していく必要がある。全部繋がっているんですよね。理念という一本の芯がしっかりしています。

 

NOTSという非常に立派なお手本の存在を知れたことが、今回の大きな収穫だったように思います。

 

 

 

自然学校はやっぱり面白そう

 

自然学校や自然体験活動を行っている団体の一番の役割は、やはり人材づくりだといえます。それはどういう人材かというと、「自然と直に関わって、体験して、感じたり考えたりしたことを活かして、自ら考え行動できるような人材」だと思います。

 

自然と関わって、体を動かしたり体験したりすること、またキャンプなどで仲間と共にひとつのことを成し遂げること。こういう経験が人の心を作るのではないでしょうか。

というか、そうして変わっていく子どもたちを現場の人たちはたくさん見ているように思います。

 

環境問題や社会環境、生活環境の問題や人間性の問題は解決の糸口が見つけられているようには思いません。次世代の生きる社会をより善い社会にしていき、持続可能な社会にしていくための人材づくり、非常に魅力的だと思います。

 

環境保護運動から始まり、こういったことが仕事として成り立ち始めたのは、ここ30年ぐらいと言えるかもしれません。今日話してくださったお二人は、この業界の先駆者のうちの二人だといえます。

出来上がった土台の上に、若い世代がどう新しいムーブメントを構築していけるか。

この業界が今後どのような展開を見せて、社会での位置づけがどう変わっていくか。

注目しておきたいです。そして私もその波に…!?

 

 

主催してくださったあばれんぼキャンプさん、ありがとうございました!!

 

 

おいしんご