おはようございます、おいしんごです。
最近は林学っぽい実習とか増えてその手のことをしない学生には理解できないような大学生活を送っている日々です。
そんな実習たちのなかに「樹木学実習」というものがあります。
内容はいたってシンプル。
樹木の名前を覚えるだけです。
多摩の方や高尾や実習林に行って森の中を歩き回って先生やTAの人に「これはナニナニ、特徴はコレコレ…」と延々とやっています。
そんな樹木学実習の中間テストが昨日行われました。教室の机いっぱいに総勢158種類の樹木の葉っぱ(実物)が並べられ、先生の指示に従って机を移動しながら答案用紙に名前を記入していくというもの。
なんだそのテストは(笑)、と思うかもしれませんが1種15秒ほどで同定することを160回も行っていると頭爆発しそうになるんですよw
中間テストのできは悪くなかったのですが、やはりけっこうアホらしい間違いをしていたので、それも含めてここで復習して頭に叩き込みたいと思います。
みなさん、私の復習に付き合ってあげてください(笑)
間違ったもの
正→誤
①アブラチャン→マツブサ
②ツガ→コメツガ
③オオモミジ→ヤマモミジ
⑤センニンソウ→センニンヅル
⑥ウコギ→ホツツジ
⑦イヌザンショウ→サンショウ
⑧ナツツバキ→空白
⑩ガマズミ→ヒトツバカエデ
⑪ヤマコウバシ→空白
⑫マユミ→空白
⑬オオミヤマガマズミ→アズキナシ
⑭ミヤマガマズミ→オオミヤマガマズミ
⑮ウグイスカグラ→ナツハゼ
⑱カスミザクラ→ウワミズザクラ
⑲コマユミ→キハギ
⑳モミ→ウラジロモミ
㉒ニシキウツギ→バッコヤナギ
㉔アオツヅラフジ→サンカクヅル
㉕コアジサイ→空白
㉖サンカクヅル→シナノキ
㉗ツルウメモドキ→空白
㉘ミズメ→ウダイカンバ
㉙ヤマグワ→クワ
㉚キブシ→空白
㉛シオジ→空白
㉜ノリウツギ→空白
㉟トベラ→空白
㊱ヤマブキ→ツクバネウツギ
㊲オオシマザクラ→カスミザクラ
㊳サンショウ→イヌザンショウ
㊴キヅタ→ツタ
㊵ツタ→ノブドウ
お、多い…
見ていきましょうか...
①アブラチャン→マツブサ、⑪ヤマコウバシ→空白
クスノキ科のアブラチャンとヤマコウバシ。
やっぱり全縁ののっぺりしたやつはなかなか苦手だ、完全に頭から飛んでましたね
クロモジと3セットで覚えておきたいです。
・アブラチャン・・・丸い葉っぱでのっぺり、赤い葉柄、ちぎると匂い(以下2種も)
・ヤマコウバシ・・・ひし形に近い丸、特徴薄いが、葉柄が短い
・クロモジ・・・細長い、まとまってつく、葉柄は普通の長さ。つまようじの原料として使われています。千葉の伝統工芸つまようじで使われています。
②ツガ→コメツガ
間違ってしまいましたね。コメツガはツガより小さいみたいです。小さいなーって思ったらコメツガですかね。
↓左がツガ、右がコメツガ
③オオモミジ→ヤマモミジ
近縁種です。形はほぼ同じですが、ヤマモミジは日本海側に分布するという違いです。なんで実習中習ったオオモミジでなくヤマモミジが出てきたか、謎です(笑)
整然とした鋸歯が特徴的
私が覚えていたヒメウツギと全然違った。もっと長細いはずだ...
対生で、鋸歯が上向きのことが多い(ウツギも)、表面に毛がなくすべすべです。実がついてたからそれでも判断できたかも
⑤センニンソウ→センニンヅル
覚え間違い。つる植物だけど、センニンソウ、センニンソウ、センニンソウ…
出されたウコギは小さすぎてツツジにしか見えなかった。先太りで先の方に鋸歯のある、5対の掌状複葉。
ホツツジは逆にこんなデカかったっけ⁉ってかんじです。実際そこそこの大きさ。葉の付き方からツツジってのは分かったんですが、、、葉脈が深くて裏が盛り上がっているのが特徴です。
⑦イヌザンショウ→サンショウ、㊳サンショウ→イヌザンショウ
初歩中の初歩を間違ってしまいました。油断は禁物です。
サンショウは棘が「対生」、イヌザンショウは棘が「互生」です。
⑧ナツツバキ→空白
やっぱり葉っぱだけで出されると難しいですね。今回のちょっと色が濃かったような...
質感もけっこう特徴かなと思います
⑨ヤマトアオダモ→アオダモ、⑰マルバアオダモ→ヤマトアオダモ、㉑アオダモ→マルバアオダモ
アオダモファミリーはことごとく間違いました。せめてヤマトアオダモだけでもあっていたかったですね。ヤマトアオダモは小葉が4対ぐらいと多いです。
アオダモとマルバアオダモの違いはいまだによく分からん!マルバアオダモは小葉がまるいのかしら、捨て問にしてもいいかも...(笑) 写真はマルバアオダモ
⑩ガマズミ→ヒトツバカエデ
かなりデカいガマズミが出された。触ったら確かにふさふさしてた。対生だからカエデと間違えちゃったねー。ヒトツバカエデはもっと鋸歯が細かいし毛はありません。
⑬オオミヤマガマズミ→アズキナシ、⑭ミヤマガマズミ→オオミヤマガマズミ
類似してこの2種。しっかり覚えたいですねぇ。
ミヤマガマズミが無毛でオオミヤマガマズミが有毛です。ミヤマガマズミの方はもう本当にテラテラです。感触で覚えたいですね。
ちなみにアズキナシは重鋸歯で3枚同じところから出ます。
⑫マユミ→空白、⑲コマユミ→キハギ
マユミも葉っぱで出されると間違っちゃいますね。若い枝が緑だとか対生だとかあるんですが。コマユミも小さい葉が対生でぶわーってついてたらそれですかね。
⑮ウグイスカグラ→ナツハゼ
ウグイスカグラって毛あったっけって感じなんですが、ヤマウグイスカグラを出されたようです。満点阻止問題ですか...(笑)
正直ツクバネウツギまで分かれば上等だろうと思います。花弁の長さで判別します。
⑱カスミザクラ→ウワミズザクラ
苦手なところ出てきました。ウワミズザクラはウワミズザクラ属でイヌザクラと同じく蜜腺が不明瞭なのが特徴です。蜜腺を見てウワミズ・イヌなのかそれ以外のサクラなのかの判断をまずしたいですね。
⑳モミ→ウラジロモミ
裏が白く見えましたが、普通のモミだったらしいです。普通のモミは葉先がけっこう鋭く二股に分かれ、ウラジロモミの方は分かれ方が弱いです。
㉒ニシキウツギ→バッコヤナギ、㉓ヤマアジサイ→ノリウツギ、㉕コアジサイ→空白、㉜ノリウツギ→空白
これらのアジサイ科は全体的に萎れており、同定する気が失せてしまいました。ニシキウツギは難しいですね。これも捨て問にしていいかも。ヤマアジサイ、コアジサイは山で見たら分かるんだよぉぉぉ泣
㉔アオツヅラフジ→サンカクヅル、㉖サンカクヅル→シナノキ
アオツヅラフジは全縁、サンカクヅルは鋸歯ありです。
㉗ツルウメモドキ→空白
ツルウメモドキはこんなんだったっけ??ってめっちゃなりました。丸くて先がちょっと飛び出すツルって感じですが、全然違った
㉘ミズメ→ウダイカンバ
ミズメかなぁとは思ったけど葉の大きさ的に違うかなと思ったんですが、合ってたみたいですね。ミズメの内皮が湿布のにおいがするので、テストでは枝削ろうと思います。ウダイカンバはかなり葉っぱが大きいです。
㉙ヤマグワ→クワ
横着しました(笑) ヤマグワとマグワは見分けてくださいとのことです。ヤマグワに比べてマグワは、光沢があって鋸歯がまるいことが特徴だそうです。とは言え、びみょー
㉚キブシ→空白
キブシは全然分かりません。特徴がなさ過ぎる。先生に聞いたら、サクラっぽいけど違うって感覚。あと葉の縁が波打つ、ぐらいらしいです。分からん…
㉛シオジ→空白
完全にど忘れしました。くっ、悔しすぎる。
葉っぱの堅さの違いが特徴なのですが、比べないと分からないよこれは... これ単体で出たら勘やろ。
㉟トベラ→空白
覚えていたのとけっこう違ったのと、久しぶりだったので出てこなかった。
厚い照葉樹らしい葉で先太り、枝先にまとまってつくことなど特徴。
㊱ヤマブキ→ツクバネウツギ
ヤマブキも完全に頭から飛んでた。葉っぱが長くて鋸歯が角張り先端が伸びるのが特徴。テストで出たのは全体的に小さかった気がする。
㊲オオシマザクラ→カスミザクラ
オオシマザクラも頭から飛んでた。とは言え、けっこうみんな微妙な判定ってことで間違ってたところ。オオシマザクラは鋸歯が細く伸びるのが特徴。蜜腺も明瞭。
㊴キヅタ→ツタ、㊵ツタ→ノブドウ
ツタとキヅタの違いもしっかり覚えられていませんでした。ツタが鋸歯ありでキヅタは鋸歯なしです。両方とも表面はすべすべです。
右がツタで左がキヅタ。表面の感じもちがいますね。
はい、ということでめっちゃ長くなりましたが、復習終了です!読ませる気ない...(笑)
けっこう凡ミスとかしっかり覚えきれてなかったのがあったので、細かい部分まで埋めていきたいと思います。
こんな風に葉っぱの名前覚えているわけですが、葉っぱの名前を覚えると世界が違って見えるんですよね。最近つくづく思います。
森の中を歩いていると、あっ、こいつこんなところにおるんやっって思って歩くのが楽しくなるし、森の中じゃなくても街路樹とか植木の植物の名前が分かるとおおーと思います。
普段見てる景色がまったく違ったものになる。これってけっこう楽しくて幸せなことだと思うんですが、私だけでしょうか。
この実習を受けている友達たちは、覚えられたことを「友達になれた」って言っています。「こいつはもう友達だ」って。めっちゃ素敵な表現だなって思います。葉っぱの名前を覚えることは友達が増える感覚に似てますね。
HPでもとても良いものがあるので載せておきます。
ゑれきてる バックナンバー 自然を読む・樹木の個性を知る、生活を知る
ではでは、今日はこの辺で~